スキンケア

クレンジング・洗顔は「つける」より「落とす」が9割——元看護師が本音で解説

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「けっこう高い美容液を使っているのに、なんだか肌が変わらない」——そんなふうに感じたこと、ありませんか。私は美容クリニックにいたころも、いまのサロンでも、この手のお悩みを本当によく聞きます。

そのたびに私が伝えているのが、この一言です。スキンケアは、「つける」より「落とす」が先。高い化粧品を足すより、まず正しく落とせているか——ここを整えるだけで、肌の手ごたえが変わる方をたくさん見てきました。

この記事では、美容クリニックとサロン、どちらも経験してきたなかで感じてきたことをもとに、なぜ「落とす」が大事なのか、でも「落としすぎ」がなぜダメなのか、そして自分に合うクレンジングをどう選べばいいのかを、ポジショントークなしで正直にお話しします。特定の商品を売るための記事ではありません。

まず結論——スキンケアは「つける」より「落とす」

先に、この記事でいちばん伝えたいことを言ってしまいます。

スキンケアでこだわるべきは、美容液より先に「クレンジングと洗顔」です。つまり、何を足すかより、何をどう落とすか。地味な話に聞こえるかもしれませんが、私は「ここを変えただけで肌の調子が上向いた」という方を、何人も見てきました。

高い美容液や話題のクリームは、たしかに魅力的です。でも、その一本を買い足す前に、まず落とすケアを見直したほうが、ずっと近道なことが多いんです。理由を、次の章でお話しします。

なぜ「落とす」が先なのか——油膜の話

ファンデーションや化粧下地には、崩れにくくするために油分がたくさん入っています。日中の皮脂も油です。この油分がきちんと落とせていないと、肌の上にうっすら「油膜」が残ります。

そして、油と水は弾き合います。油膜が残ったまま、その上から化粧水や美容液を塗っても、水分ベースの成分は入っていきにくい。せっかくの美容液が、油の膜にはじかれて肌に届かない——これが「高いのを使っているのに変わらない」の、よくある正体だと私は思っています。

イメージとしては、油でうっすらコーティングされたお皿に水をかけても、玉になって流れてしまうのと同じです。まず油汚れを落としてから、でないと水はなじみません。肌の上でも、似たことが起きています。

だからこそ、順番はこうなります。まずしっかり落とす → まっさらな肌に → 化粧水・美容液がなじむ。この土台ができていないと、上に何を足しても効きが半減してしまう。「つけるより落とす」と私が言うのは、この理屈です。

でも「落としすぎ」も肌を荒らす

ここで大事な注意です。「落とすが大事」と聞くと、「じゃあ強いクレンジングでゴシゴシ、しっかり落とせばいいのね」と思ってしまう方がいます。これは逆効果です。

肌には、うるおいを守るための皮脂や膜がもともと備わっています。洗浄力が強すぎるものでゴシゴシ落とすと、落としたい油分だけでなく、肌に必要なうるおいまで一緒に奪ってしまう。その結果、乾燥して、かえって肌が荒れやすくなることがあります。

わかりやすいのが、手荒れです。強い洗剤で何度も食器を洗うと、手がカサカサに荒れますよね。あれと同じことが、顔でも起こり得ます。顔は手より繊細なので、なおさらです。

だから、めざすのは「強く落とす」ではありません。必要な油汚れはきちんと落として、必要なうるおいは残す。このバランスです。強ければいい、ではないんです。次の章で、その「ちょうどいい」の選び方を見ていきます。

クレンジングの種類を、やさしい順に

クレンジングは、タイプによって洗浄力とやさしさが違います。ざっくり、洗浄力が強い(=肌への負担も大きめ)ほうから、やさしいほうへ並べると、こんなイメージです。

タイプ洗浄力・肌へのやさしさの目安
オイル洗浄力は強め。濃いメイクもよく落ちるが、うるおいも奪いやすい
バームオイルに近い。とろけてなじみ、しっかりめに落とせる
ジェル中間。落ちと肌あたりのバランスがとりやすい
クリームおだやか。うるおいを残しやすい
ミルクいちばんやさしい方向。負担は少ないが、濃いメイクには物足りないことも

※ あくまで一般的な傾向です。同じタイプでも商品によって処方はさまざまで、洗浄力・使用感には差があります。

ポイントは、「洗浄力が強い=いいクレンジング」ではないということ。濃いメイクの日にはしっかり落とせるものが要りますが、毎日それだと、うるおいを奪いすぎることもあります。自分のメイクの濃さと肌質に、ちょうど合うところを選ぶ——これが正解です。

じゃあ、どれを選べばいい?

「結局どれ?」への、私なりの目安です。神経質になりすぎず、ざっくりこう考えてください。

  • しっかりメイク(濃いファンデ・ウォータープルーフ)の日 → オイルやバームで、その日はきちんと落とす
  • 軽めのメイク・日常づかい → ジェルやクリームで、落としつつうるおいも残す
  • 乾燥・ゆらぎが気になる肌 → ミルクやクリーム寄りで、やさしく

正直に個人的な好みを言うと、私自身は「軽めのジェル」が気に入っています。うるおいをある程度残しながら、伸びがよくて、肌の上をすべらせやすい=摩擦が少なくて落とせるのが理由です。一般的には「ミルクがいちばんやさしい」とよく言われますし、それはその通りなのですが、落ちと肌あたりのバランスで、私はジェルに落ち着きました。

ここで大事なのは、「これが唯一の正解」という一本はないということです。人によってメイクの濃さも肌質も違う。ひとつに固定せず、濃いメイクの日はしっかりめ、ふだんはやさしめ、と使い分けてもいいんです。肩の力を抜いて、自分が続けやすいものを見つけてください。

効果を左右するのは「落とし方」

じつは、どのクレンジングを選ぶか以上に、「どう使うか」で肌への負担は大きく変わります。ここは、いい商品を選んでも雑に使うと台無しになる部分。たくさんの肌に触れてきて、いちばん差が出ると感じるところです。

  • こすらない。ゴシゴシは、いちばんやってほしくないこと。指の力ではなく、クレンジング剤をなじませて浮かせるイメージで。摩擦は、乾燥や色ムラの原因にもなります
  • 時間をかけすぎない。「よく落とそう」と長く肌にのせ続けるのも、うるおいを奪いすぎます。なじんだら、だらだら続けない
  • ぬるま湯ですすぐ。熱いお湯は、必要な油分まで流してしまいます。冷たすぎても落ちにくい。人肌より少しぬるいくらいが目安
  • すすぎ残しをしない。フェイスラインや小鼻のわきは残りがち。かといって、ここでもゴシゴシは禁物です

この「こすらない・かけすぎない・ぬるま湯」の3つを守るだけで、同じクレンジングでも肌への当たりが変わります。高いものに買い替える前に、まず落とし方を見直す。お金がかからないのに、いちばん効く見直しです。

ちなみに、顔の産毛やムダ毛の自己処理も、やり方しだいで肌を傷めます。こすらないという意味では、考え方は同じです。

▶ 顔の産毛、どこまで処理していい?——シミ・肝斑との関係も

塗り重ねるより「引き算」を

もうひとつ、お客さまと接していてよく感じることをお話しします。スキンケアは、足せば足すほどいい、というものではありません。

化粧水・美容液・乳液・クリーム・オイル……と何種類も重ねると、肌の表面にまた油分の膜ができて、こんどはそれが次の日のメイクや、翌朝のなじみのじゃまになることがあります。油膜を張るようなアイテムを、何枚もベタベタ塗り重ねる必要はないと、私は思っています。

もちろん、乾燥する季節や肌質によっては、しっかり保湿したほうがいい方もいます。大事なのは「多ければいい」ではなく、自分の肌に必要なぶんだけということ。落とすところはきちんと落として、足すところは欲張らない。この引き算の感覚が、じつは肌をいちばんラクにしてくれます。

そして、落としたあとの「保湿」は、脱毛後の肌ケアにも通じる大事なテーマです。乾いた肌はトラブルを起こしやすい——このあたりは、こちらの記事でもくわしく書いています。

▶ 脱毛後の肌ケア——なぜ「保湿」がそんなに大事なのか

元看護師としての、正直な結論

「じゃあ、今日から何をすればいいの?」への、私なりの答えです。

あなたの状況まず見直すといいこと
高い美容液を使っても手ごたえがない足す前に、まず「落とせているか」を見直す
肌が乾く・つっぱる・荒れやすい洗浄力が強すぎるかも。やさしいタイプ&こすらない
濃いメイクの日と、軽い日があるひとつに固定せず、日によって使い分けてOK
いろいろ塗り重ねている思いきって引き算。必要なぶんだけに絞る

まとめると、私が本音で思っているのはこうです。いい肌は、高い一本を足して手に入るより、「正しく落として、余計を足さない」地味な積み重ねでできていく。派手ではないけれど、これがいちばん裏切らない——たくさんの肌を見てきて、心からそう感じています。

落とすケアで土台を整えたら、次は「防ぐ」ケア。シミや美白の話は、こちらでくわしく書いています。

▶ 医療と市販、美白ケアは何が違う?——シミは「消す」より「防ぐ」

まとめ

ポイント本音のまとめ
基本の考え方「つける」より「落とす」が先。土台はクレンジング・洗顔
なぜ落とすが先油膜が残ると、上から塗っても美容液が届かない
落としすぎ注意強すぎる洗浄はうるおいまで奪う。手荒れと同じ
選び方洗浄力が強い=正解ではない。メイクの濃さと肌質に合わせる
いちばん効く見直しこすらない・かけすぎない・ぬるま湯。お金がかからない
足し算より引き算塗り重ねすぎない。必要なぶんだけに絞る

今日から、新しい一本を買い足す前に、まず「落とし方」から。それだけで、いつもの化粧水の入り方が変わるかもしれません。

※ 本記事は一般的な情報の紹介であり、診断・治療を目的としたものではありません。肌質や使用感には個人差があります。肌に赤み・かゆみ・ヒリつきなどの異常が出た場合は使用を中止し、皮膚科などの医療機関にご相談ください。
コバ

この記事を書いた人

コバ元・美容クリニック看護師/美容サロン運営

看護師として美容クリニックに勤め、現在は美容サロンを運営。医療とサロン、両方の現場を知っている立場から、脱毛・スキンケアの「本当のところ」を、ポジショントークなしで発信しています。

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