脱毛したい部位を聞くと、ワキやVIO、顔などが多いのですが、私が「こここそプロに任せてほしい」と思うのが背中とうなじです。理由はシンプルで、自分では見えないし、自分ではうまく処理できないから。じつは、いちばん自己処理に向いていない部位なんです。
私は看護師として美容クリニックで医療脱毛の施術を行い、現在は美容サロンを運営しています。その立場から、背中・うなじの脱毛について、うなじの「形」の選び方や、背中の肌の話まで、現場の実感から正直にお話しします。
先に結論を言うと、背中・うなじは「自分で頑張るより、プロに任せた方が結果もラクさも段違い」な部位です。
背中・うなじは「自己処理がいちばん難しい」部位
背中とうなじの共通点は、自分の目でほとんど見えないということ。鏡を二枚使ってなんとか確認しても、手が届きにくく、カミソリを自分で当てるのは危なっかしい。結局、剃り残しだらけになったり、家族に頼んで剃ってもらったり、あきらめて放置してしまう——現場でも、そういう方がとても多かったです。
しかも、背中やうなじの自己処理は、見えないぶん肌を傷つけるリスクも高い。見ないで剃れば当然カミソリ負けもしやすいですし、うなじは皮膚が薄くてデリケートです。「自分で頑張る」こと自体が、あまり向いていない部位なんです。
だからこそ、背中・うなじはプロに任せるメリットが、ほかの部位よりもはっきり大きいと思っています。自分で見られない・触れないところを、きれいに整えてもらえる。ここが最大の価値です。
うなじは"形"で印象が変わる——おすすめは「やりすぎないWの形」
うなじの脱毛で、意外と知られていない大事なポイントがあります。うなじは「毛を全部なくす」のではなく、"形"を残して整えるということ。そして、この形しだいで、うしろ姿の印象がびっくりするほど変わります。
私が現場でおすすめしていたのは、女性らしくなりすぎない、やりすぎ感の出ない「Wの形」です。うなじの中央を少しだけ残すような自然なラインで、着物やアップヘアのときにも上品に見える。かっちり作り込みすぎると、かえって「脱毛しました感」が出てしまうんですね。
大切なのは、いきなり全部を決めてしまわないこと。うなじは一度なくすと、すぐには戻せません。だから私のサロンでは、最初に形を一緒に提案して、お客様に確認してもらってから進めるようにしています。「思っていたのと違う」を防ぐために、ここは絶対に省かないでほしい工程です。お店を選ぶときも、形をきちんと相談してくれるかどうかを見てほしいと思います。
剃毛(シェービング)にお金をかける価値がある部位
脱毛では、施術前に毛を剃っておく「剃毛(シェービング)」が必要です。ワキや腕のように自分で剃りやすい部位なら前日に自分で済ませればいいのですが、背中・うなじは、そもそも自分できれいに剃れません。
だから私は、背中とうなじに関しては、剃毛にお金をかけてもいい部位だと思っています。自分で無理に剃って肌を傷つけるより、プロにきれいに剃ってもらった方が、仕上がりも肌の安全も段違いだからです。ちなみに私のサロンでは、背中・うなじの剃毛は無料にしています。自分でできないところなのだから、そこは負担してあげたい、という考えです。
お店によって、剃り残しへの対応や剃毛料金の考え方はまちまちです。背中・うなじを含む部位を契約するときは、「剃毛はどうなりますか?」と最初に聞いておくと、あとで「別料金だった」と驚かずにすみます。剃毛や料金の考え方については、こちらの記事でもくわしく書いています。
背中は「痛みが少なく、回数もそこまでかからない」
「背中って広いし、痛いんじゃ……」と心配する方が多いのですが、ここははっきり言えます。背中の痛みは、本当にラクです。現場でも、背中の施術で強く痛がる方はほとんどいませんでした。広い面積のわりに、痛みの心配はいちばん少ない部位のひとつだと思います。
回数についても、「そんなに何回もかかる」という印象はありません。背中は産毛のような細い毛が多い部位ですが、顔の産毛ほど「なかなか減らない」と苦労する感じではなく、比較的ちゃんと変化が出てくれる印象でした。もちろん毛質には個人差があるので「◯回で終わる」とは言えませんが、痛みも回数も、身構えるほどではありません。
回数を「◯回で終わる」と断言できない理由そのものは、こちらの記事で仕組みから説明しています。
背中と肌——通ううちに「肌の調子が整った」と感じる方が多い
これは、背中脱毛のちょっと嬉しい"おまけ"の話です。背中は、自分でほとんど見ないぶん、肌荒れに気づいていない方がとても多いんです。とくに、思春期のころに背中にニキビができていた方は少なくなくて、ご本人が気づかないまま跡が残っていることもあります。
そういう方が脱毛に通っていくと、「背中の肌の調子が整ってきた」「明るくなった気がする」と感じる方が、現場では多かったです。理由はいくつか考えられます。毛の自己処理をしなくなって肌をこすらなくなること、施術のたびに毛や古い角質の処理が進むこと、そしてサロンの光は、じつは美肌ケアで使われるフォトフェイシャルと同じ仲間の光だということ。脱毛が目的で通っていた方が「肌の調子がいい」とおっしゃることは、本当によくありました。この光の話は、顔の産毛の記事でもくわしく触れています。
だから、背中に関してはとくにサロンの光脱毛はおすすめだと思っています。ただし、これは「脱毛に通っていたら肌の調子が整った方が多かった」という現場の実感であって、ニキビやニキビ跡そのものを"治す"ものではありません。肌トラブルの治療が目的なら、まずは皮膚科など医療機関に相談してくださいね。
うなじは"髪の生え際"に近い分、少し痛いことも
背中はラクだとお伝えしましたが、うなじについては正直に補足しておきます。うなじは、選ぶ形によっては、髪の毛の生え際のすぐ近くまで施術することになります。そうすると、少しチクッと痛みを感じることがあります。
これは、生え際に近づくほど毛がしっかりしてくることや、皮膚が薄くて骨に近い場所であることが関係しています。とはいえ、我慢できないような強い痛みではなく、「背中はラクだったけど、うなじの生え際のあたりだけは少しチクチクするな」という程度の方が多い印象です。心配な場合は、施術前に「どのあたりまで当たりますか?」と確認しておくと安心です。
部位ごとに痛みがどう違うのかは、こちらで正直にまとめています。
▶ 脱毛って、ぶっちゃけどのくらい痛い?(部位別の痛みを正直に)
まとめ:背中・うなじ脱毛で知っておきたいこと
| ポイント | 現場からの本音 |
|---|---|
| 向いている理由 | 自分で見えず、自己処理がいちばん難しい部位。プロに任せる価値が大きい |
| うなじの形 | 形で印象が大きく変わる。おすすめはやりすぎ感のないWの形。一緒に提案・確認してから進めたい |
| 剃毛 | 自分できれいに剃れないので、お金をかける価値あり。契約前に剃毛の扱いを確認 |
| 背中の痛み | 本当にラク。強く痛がる方はほとんどいなかった |
| 背中の回数 | 断言はしないが、そこまで多くかかる印象はない。産毛でも比較的変化が出やすい |
| 背中の肌 | 通ううちに肌の調子が整ったと感じる方が多かった(サロンの光の作用)。ただし治療ではないので、肌トラブルは皮膚科へ |
| うなじの痛み | 形によっては髪の生え際近くまで当たり、少しチクッとすることも |
「どのクリニック・サロンで始めればいい?」と迷ったら、失敗しないお店の見分け方をまとめたこちらをどうぞ。うなじの形をきちんと相談してくれるお店かどうかも、ぜひチェックしてみてください。
▶ 脱毛クリニック・サロンの選び方(ここだけは見て、の7ポイント)