「脱毛、気になるけど、いきなり全身はちょっと……」という方が、最初の一歩に選ぶことが多いのがワキです。現場でも、ワキから脱毛を始める方は本当に多く、「脱毛デビューの定番部位」と言っていいと思います。
私は看護師として美容クリニックで医療脱毛の施術を行い、現在は美容サロンを運営しています。その立場から、ワキ脱毛について、痛みの本音も、期待しすぎないでほしいことも、正直にお話しします。
先に結論を言うと、ワキは「痛みが少ないわりに、変化を実感しやすい」、脱毛を始めるのにとても向いた部位です。
なぜワキが「脱毛デビュー」の定番なのか
理由はシンプルで、自己処理の頻度が高く、悩みが具体的だからです。ワキは毛の伸びが目立ちやすく、ノースリーブや水着など「見られる機会」もある。カミソリや毛抜きで頻繁に処理している方が多い部位です。
そして、頻繁に自己処理をするということは、それだけ肌に負担をかけ続けているということでもあります。カミソリ負けでヒリヒリしたり、毛抜きで埋もれ毛(埋没毛)ができたり——ワキの皮膚は薄くてデリケートなので、自己処理のダメージが出やすいんです。脱毛で毛が減っていけば、この「自己処理の繰り返し」から抜け出せる。ここがワキ脱毛の一番大きなメリットだと思います。
なお、毛抜きでの自己処理だけは、今日からやめてほしいです。埋もれ毛(埋没毛)の原因は、本当に毛抜きが多いんです。しかも、毛抜きで抜き続けていると、毛を立てる筋肉(立毛筋)が張って毛穴がぷつぷつと立ったような状態になってしまい、せっかく脱毛しても毛穴が目立って、きれいに見えないことがあります。脱毛は毛根に光やレーザーを反応させる仕組みなので、毛を根元から抜いてしまうと施術の効果も出にくくなる。いいことがひとつもありません。詳しくはこちらの記事にまとめています。
痛みの本音——ワキは「意外と痛くない」
「ワキって毛が太いから、すごく痛いんじゃ……」と身構える方が多いのですが、ここははっきり言えます。ワキは、意外と痛くありません。
これは現場でずっと感じていたことで、男性でも女性でも、ワキの施術で強く痛がる方は少なかったです。毛が太い部位は痛みが出やすいのが脱毛の基本なのですが、ワキはその割に「あれ、思ったより平気」という反応がとても多い。部位別の痛みを星で表した記事でも、ワキは★1.5と、かなり低めにつけています。
「痛みが怖くて脱毛に踏み出せない」という方こそ、ワキから始めてみると、「脱毛ってこのくらいなんだ」と感覚がつかめると思います。部位ごとの痛みの違いは、こちらで正直にまとめています。
▶ 脱毛って、ぶっちゃけどのくらい痛い?(部位別の痛みを正直に)
回数の考え方——「何回で終わる」とは断言しません
ワキ脱毛の回数について、正直にお伝えします。「◯回で終わります」とは、私は言えません。毛の濃さ・毛質・医療かサロンかで、必要な回数は本当に人それぞれだからです。
そのうえで言えるのは、ワキは毛の生えている範囲が狭く、太い毛が中心なので、光やレーザーが反応しやすく、変化を実感しやすい部位だということ。「自己処理がぐっとラクになった」と感じるまでの道のりは、ほかの部位と比べて分かりやすい方だと思います。
通うペースは、毛の生え変わりの周期に合わせて1〜2ヶ月おきくらいが目安。つまり回数がかかる分だけ、期間も年単位で考えておくのが現実的です。「なぜ回数を断言できないのか」は、こちらの記事で仕組みから説明しています。
「脱毛するとワキ汗が増える」って本当?
ワキ脱毛でよく聞かれる質問に、正直に答えておきます。「脱毛したらワキ汗が増えた気がする」という声は、実際にあります。現場の実感では、特に男性に多かったです。
ただ、これは汗の量そのものが増えたわけではなく、毛がなくなったことで、汗が肌を直に流れるのを感じやすくなったのが理由です。今までは毛が汗を受け止めてくれていたので、流れる感覚に気づきにくかっただけなんです。「脱毛で汗腺が増える」ようなことはありませんので、安心してください。
そして、においを気にしている方には、私はむしろこう思っています。毛があると汗や皮脂が毛にからんで残りやすいので、においが気になるなら、毛はない方がいい気がします。拭き取りやすくなって、清潔も保ちやすくなりますから。
施術前の準備——剃るのは「前日まで」に
ワキ脱毛に通い始めたら、覚えておいてほしいのが自己処理のタイミングです。剃毛(シェービング)は、施術の前日までに済ませてください。
当日に剃ると、肌の表面に細かい傷がついたままの状態で光やレーザーを当てることになり、肌への負担が大きくなります。触るとややチクチクするくらいの毛の長さが、いちばん光・レーザーが反応しやすい——これは現場の実感としてもそうでした。「当日の朝、ツルツルに剃ってくる」のは、頑張りどころが少しズレているんです。
また、剃り残しがあると、その場でシェービングになったり、追加料金がかかるお店もあります。ワキは鏡で見ながら剃りやすい部位なので、前日にていねいに済ませておきましょう。
夏に多い落とし穴——施術の日は「制汗剤を塗らない」で
これは夏場の現場で本当に多かったのですが、施術の日に、制汗スプレーや制汗剤を塗ってきてしまう方がとても多いんです。エチケットとしての気持ちはすごく分かるのですが——脱毛の施術前は、ワキに何も塗らないでください。
制汗剤が肌に残っていると、光やレーザーがきちんと反応しない原因になったり、肌トラブルのもとになったりします。塗ってきた場合は施術前に拭き取ることになるので、結局手間も増えてしまう。施術の日だけは「何も塗らずに来て、帰ってから塗る」と覚えておいてください。
もうひとつ、これは普段の話。ワキの黒ずみの一因に、制汗剤が関係していることもあると言われています。直接肌に塗り込むタイプは、成分が肌に残りやすく、こすれの刺激にもなりやすい。だから私は、制汗剤を使うなら肌から少し離してかけられるスプレータイプをおすすめしています。毎日使うものだからこそ、肌への当たりがやさしい方を選んでほしいです。
まとめ:ワキ脱毛を始める前に知っておきたいこと
| ポイント | 現場からの本音 |
|---|---|
| 始めやすさ | 脱毛デビューの定番。痛みが少ないわりに変化を実感しやすい |
| 痛み | 意外と痛くない(★1.5)。男女とも強く痛がる方は少なかった |
| 回数 | 断言はしない。ただし反応しやすく、変化が分かりやすい部位 |
| 通うペース | 1〜2ヶ月おきくらい。期間は年単位で考える |
| 汗・におい | 汗が増えたと感じるのは、毛がなくなり汗を直に感じるだけ。においが気になるなら毛はない方がいい |
| 制汗剤 | 施術の日は塗らない。普段使うなら、肌から離してかけるスプレータイプを |
| 自己処理 | 毛抜きは今日からやめる(毛穴が立って汚く見える原因に)。剃るのは前日までに |
「どのクリニック・サロンで始めればいい?」と迷ったら、失敗しないお店の見分け方をまとめたこちらをどうぞ。
▶ 脱毛クリニック・サロンの選び方(ここだけは見て、の7ポイント)